所得申告勉強会

2002年1月17日開催 所得申告勉強会 講師 丸会計事務所 豊田悦郎

2001年度の確定申告まで1月前のタイミングで開催されます。
一般サラリーマンで必要な方はーーー?
1.医療費を10万円以上支払いがあった方
2.ローンを組んで家を立てた方
3.一時所得が20万円を超える方
4.2ヶ所から給料を貰っている方   ETC,ETC

*社会保険料控除は子供の国民年金も含まれるのが収穫でした。

詳しくは後ほどの資料で

 
講師の豊田悦郎さん                 弊社の生徒



資 料

(
平成13年 1月17日分)
株式会社鈴木スプリング製作所
                                    丸会計事務所

1.源泉徴収票

  平成13年分の給与所得の所得税の計算方法

   所得税額 =(課税所得金額 × 税率) − 税額控除額 − 特別減税額

     ○課税所得金額 =  給与支給総額 − 給与所得控除額 − 所得控除額

     ○給与所得控除額

       650,000円まで  全額
       650,000円超  1,625,000円以下  650,000円
      1,625,000円超  1,800,000円以下  収入金額×40%
      1,800,000円超  3,600,000円以下  収入金額×30%+ 180,000円
      3,600,000円超  6,600,000円以下  収入金額×20%+ 540,000円
      6,600,000円超 10,000,000円以下  収入金額×10%+1,200,000円
      10,000,000円超           収入金額× 5%+1,700,000円

     ○税額控除には、住宅取得等控除、配当控除などがある。

    例:給与所得4,000,000円の場合の給与所得控除額
    4,000,000円 × 20% + 540,000円 = 1,340,000円
    課税所得金額 = 4,000,000 − 1,340,000円 = 2,660,000円

   イ)所得控除の種類

    雑損控除
    ☆医療費控除
    ☆社会保険料控除
     小規模企業共済等掛金控除
     生命保険料控除
     損害保険料控除
     寄付金控除
     障害者控除

     老年者控除
     寡婦(寡夫)控除
     勤労学生控除
     配偶者控除・扶養控除
     配偶者特別控除
     基礎控除

   ロ)平成12年と比較して平成13年の変わった主な点
    贈与税の基礎控除額600,000円から1,100,000円へ
    特定の居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失の繰越控除制度」の適用期限が3年延長
    NPO法人への寄付も特定寄付金扱い

  参考

    (A)税率

課税所得金額 (A)

税額

330万円以下

330万円超 900万円以下

900万円超1,800万円以下

1,800万円超

(A)×10%

(A)×20%- 33万円

(A)×30%-123万円

(A)×37%-249万円


     (B)
定率減税

     年調年税額から年調定率控除額(年調年税額の20%相当額で、最高25万円)を控除して年税額を求める。
     年調年税額(a)−((a)×20%)=年税額(100円未満切り捨て)
        (a)×20%250,000円の場合は、250,000円とする。

    (C)税額表の改正

     (D)住宅取得等特別控除制度

  ハ)源泉徴収票は会社から税務署、住所地の市町村に提出される。

2.確定申告をしなければならないのは?
  イ)年末調整をしていない場合
  ロ)2カ所以上から給料を貰った場合
  ハ)給与(退職所得)以外の所得が20万円を超える場合

3.確定申告をすれば税金が戻る場合
   イ)雑損控除、寄付金控除が受けられる場合
   
   ロ医療費控除受けられる場合
    個人が自分や生計を一にする配偶者や親族のために医療費を支払った場合
    @10万円
    A所得金額の5%
     医療費控除 = (医療費合計 −(@或いはA))>0(200万円を限度とする)

    医療費の範囲
    その年中に支払ったもの(未払のものはダメ)
    @医師又は歯科医師による診療又は治療の対価
     ○:通院のための電車代、バス代、タクシー代、遠隔地の医師の治療を受けるための交通費、海外旅行先の医療費
     ×:心霊術治療費、美容整形費用、人間ドッグ費用、診断書作成料、
    差額ベット料、入院のための洗面具・パジャマ代、快気祝い代
    A治療又は療養に必要な医薬品の対価

     ○:風邪薬代
     ×:ビタミン剤、栄養ドリンク代、予防接種、漢方薬、育毛剤、薬用石鹸・化粧品
    B病院、診療所又は助産所へ収用されるための人的役務の提供の対価

     ○:家政婦への付添料、家政婦紹介手数料、在宅療養の世話の費用、指定訪問看護利用料
     ×:付添人謝礼、親族への付添料、家事のための家政婦費用
    C施術者又は柔道整復師による施術の対価
    D保健婦、看護婦又は准看護婦による療養上の対価
    E助産婦による分娩の介助の対価

  ハ)住宅取得控除等特別控除が受けられる場合
    住宅取得等特別控除(ローン控除)
    平成11年1月1日以後に居住の用に供する場合に適用
    借入金5000万円以下        1年〜 6年 1.00%
                       7年〜11年 0.75%
                      12年〜15年 0.50%

    15年間の控除額の最高金額
         (50万円×6年+37.5万円×5年+25万円×4年)=587.5万円
    借入金の範囲 住宅及び住宅と共に取得する土地で住宅の用に供される土地に適用
    住宅の床面積 50u以上
    住宅の要件等 新築住宅
           既存住宅(耐火建築物:25年、耐火建築物以外:20年以内)

    特定の居住用財産の買換え等の場合の譲渡損失繰越控除制度との併用が可能

   ○平成13年7月1日〜平成15年12月31日に居住用建物を取得した場合

    借入金        5000万円以下         1.0%

    控除期間は10年間
    10年間の控除額の最高金額
                             50万円×10年=500万円

   ○平成16年1月1日〜平成16年12月31日に居住用建物を取得した場合

    借入金        2000万円以下         1.0%
               3000万円以下         0.5%
     控除期間は6年間
    10年間の控除額の最高金額
                             25万円× 6年=150万円
  ニ)年末調整で控除漏れがあった場合

    確定申告をした場合:還付請求(更正請求)は1年以内

    年末調整をした場合:還付請求(確定申告)は5年以内