丸知司 アイアンマン・ワールドチャンピオンシップ参戦記 
記 丸 知司


10月の満月の最も近い土曜日、10月19日(土)に行われたアイアンマン・
ワールドチャンピオンシップ(注1)
。とうとう5回目の出場となりました。
世界で最も人気があるこのトライアスロンレースはハワイ州ハワイ島(注2)
ナを中心に行われ、国家試験並競争率を勝ち抜いた世界各国からのプロ、アマ総
勢約1500名が出場。今年も運良く予選通過して、この地を踏めることになり
ました。
 
 
今年は異常気象。
レース前夜からずっと雨。そして、日本の梅雨のような湿気。
だから、レース前日に大会本部に預けたバイク(自転車のこと)は
びしょぬれ。朝はレース直前ようやく小降りに。


スタート前、雨がちで曇り空

(1)スイム(3.9km)・・・小雨の中、うねりのある海

ハワイ島コナのカイルア桟橋からキャノン砲一発1500人の一斉スタート。
大柄で腕っ節の強そうなな外国人選手とのぶつかり合 い(バトル)に
負けないように泳ぐ。沖合の水温は適温。
ただ低気圧でもあったのか・・結構、うねるような波が。
泳ぎに影響はありません。
これは自分レベルの話であって、水泳出身の達人に
後で聞くと、今まででもっとも泳ぎにくかったとのこと。
・・・そうかなあ・・・気持ちよかったけどなあ?
ともかく頑張りすぎて心拍が上がらないようにと
気を付けて、マイペースで泳ぎ、1時間6分で終了。
上出来。上陸すると、応援のみんなの声援がすごい。
素早くヘルメットをかぶり、自転車シューズをはいて、バイクに飛び乗る。
この間、着替えその他で約2分少々。

2)バイク(180km)・・・今年はあの強烈な横風がない。

スタート直後、コナの町中を走っているときは雨。しかし、空港を
過ぎてからはピーカン。
でも、折り返して帰ってくると、またコナは曇ったり、小雨がパラついたり。風
向きは、行きが追い風、帰りが向かい風。
このコースは断続的なアップダウンもかなりあるが、今年のハワイは例年の突風
のような横風がなく、恐怖感は一切起きなかった。復路、向かい風となったもの
の、少し気楽なレース。その意味では少し気が抜けた。
5マイル毎に設置されているエイドステーションなどでは、応援団が待ちかまえ
ていて、励まされる。レース時間が長いので、気持ちが少し滅入ってきたときに
この声援は効く。
 6時間8分でバイクを終え、マラソンの着替えテントにとびこむ。去年より2
0分ほどよい。これも横風がない影響か?ただ参加者全員がよいわけで、相対的
には自分はよくない。原因はただの力不足。


(3)ラン(42.195km)・・・太股の痛みと戦って

天気は回復してきて、日差しは時折照りつけるけれど、涼しかった。
ただ、低気圧のせいか、湿度がくてやたら、発汗する。
さあ、これからというところであったけれども、太股がどうも痛い。
調子がイマイチあがらず、走れず、残念。
頭から冷水をかぶりながら走る。ここでも、沿道の応援がすごいから、
バテたとき、本当に励みになる。マラソンコースとしては多少のアップダウンが
あるが、そんなにきつくない。最後まで調子がイマイチで、残念な結果。
3時間50分で、一応、完走というだけ。
自分自身、誉めてあげたいところは何も無し。

適当に並べて張ってください。
宿泊先コナリーフの前にて、ランスタート約2kmほどの地点

(4)最後に

トータルで11時間11分。相変わらずバイクが力不足。
まあ、なんとかゴールであったが、自分の弱点、改めて痛感。
世界中の各エージトップアスリートを見て、最近、トーンダウン気味の
自分のモチベーションに刺激を受けたのが収穫です。
また次のステップ目指して建て直し。頑張ります。

(5)余談

去年はアメリカはテロの影響で戦争モード。今年はそこまではなかったが、
直前のバリ島の爆弾テロのおかげで、空港は警備が厳重。
自転車ケースなどはとことん調べられた。

(6)余談その2・・・アスリートと練習

この競技をやっていると、よく尋ねられるのが、練習時間とその方法。
トライアスリートは大体同じパターンで、自分もその典型
平日、間違いなく出来るのが、早朝。5時前に起きて、約2時間確保。水泳3キ
ロと10キロジョグのセットか、またはバイクトレーニングマシンにまたがる
(飲みすぎた翌日はやらない)。夜はお酒を飲むので最近は殆どやらないが、時
間があれば、飲む前にランニングのインターバルを。
休日(日曜日など)は、ときどき、バイクで90キロから150キロを近くの山
などで走り(ロングライドといいます)、その後、10キロ程度のジョグ。そし
て夜はやっぱりビールがうまい!
いつも気をつけているのが、心拍。心拍計をつけて最大心拍の60〜80パーセ
ントを必ず守る。山岳コースを登っている時も、インターバルでもこれを超えな
いように注意。常にマイペース。ムキになって、頑張ると逆効果。ともかく、こ
れをやりだして、この6,7年疲労が残らなくなり、あれほどひいていた風邪を
一度もひいていない。
時間がないでしょう・・・といわれますが、時間は作るもの。
 
(7)余談その3・・・アスリートとお酒

海外レース、ましてハワイ島といえば、恒例なのが、行きの成田の寿司屋で、前
祝い。
酔っぱらって搭乗して、寝まくる。そして、到着のハワイでは夜11時までは寝
ない。
これで、一気に時差を解消。
現地では、夜ときどき、いや、ほとんど、ビールかワイン。
・・・今回も結構飲みました。
なにか、今年のコナは湿気が多くて、暑くて。
ビールがやたら、美味かった。だから、仕方ないんです。
飲まないトライアスリートが多いのですが、自分はダメ。
・・・いいかげん、卒業しないと。

そんなこんなで今年もアイアンマンハワイが終了。


ゴール地点にて

今回も最後まで読んでいただき有り難うございました


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