アイアンマンチャンピオンシップ 参戦記   丸知司


10月6日(土)に行われたアイアンマン・チャンピオンシップのレポ ートです。
世界中から予選会を勝ち抜いた、世界で最も人気があるこのレースはハワイ州の

ハワイ島コナを中心に行われ、世界各国からのプロ、アマ総勢約1500名が出場。
ボランテイアはなんと8000人。選手一人に5人着く計算。私は今回で4回目の出場

毎回、このハワイの本戦へ出られるともう結果はドウでもイイや・・・と少々思ってしまう。
そのくらい予選会を勝ち抜くのが至難の業、ストレスになってしまっている。
予選会は世界各地(15大会程度、USA、ドイツ、オーストリア、カナダなど)でエイジ別の
上位入賞者わずか数名にハワイの出場権が与えられる。
昨年は自分と同じシニア部門のエイジグループ約200人の中3位で、
今年はまた別の大会で1位で運良くゲット。しかし来年出られる保障は何もない。
まるでどこかの国の国家試験並競争率。
 
また、ちなみにアイアンマンハワイの開催日は10年以上先まで、決まっている。なぜなら、
10月の満月の最も近い土曜日。最後のマラソンの時、外灯のない火山島の
ハイウェイは満月の月明かりをたよりに走るから。

当日の天候は晴ときどき曇り。日中の気温30〜33度、水温25〜26度か。
2種目目の自転車での転倒に気を付けなければと思いつつのスタート。

  (1)スイム(3.9km)

ハワイ島コナのカイルア桟橋からキャノン砲一発1500人の一斉スタート。
今年は海も穏やかで泳ぎやすい。透明度も抜群。水温も昨年、一昨年より高かった。
特に一昨年はあまりに冷たくて海から上がってきても暫くふるえが止まらず、
リタイア寸前。ゲリピーになってしまった。でも今回は大丈夫。大柄な外国人
選手とのぶつかり合 い(バトル)に負けないように進む。殴られてもこのときだけ
は怒らないし、殴り返さない。また、頑張りすぎて心拍が上がらないようにも
気を付けて、マイペース。ただ潮流のせいか(逆潮?)、トッププロたちも
例年のスイムラップより3,4分遅かった模様。自分は1時間6分で終了。
順位は482番。上出来。上出来。上陸すると、応援のみんなの声援がすごい。
素早くヘルメットをかぶり、自転車シューズをはいて、バイクに飛び乗る。

 (2)バイク(180km)

強烈な風(コナウインド)は今年も健在。しかも断続的なアップダウンもかなりあり、
美しい島の風景を堪能する余裕はない。風でハンドルを取られて、転倒しないように
緊張感をもって走る(体重のある外国人選手は横風に強い)。エイドステーション
などで、応援団が待ちかまえていて、ルッキンググッド!・・・励まされる。
レース時間が長いので、気持ちが少し滅入ってきたときにこの声援は効く。
 6時間28分でバイクを終え、マラソンの着替えテントにとびこむ。思えば、
今年は仕事が少し忙しかったのと、法事が重なったのとで、長時間の練習が
全くできていない自分にはきつかった。他のレースでは5時間台でゴール
できるのに等と考えながら・・・。

(3)ラン(42.195km)

今回は暑すぎなかったけれど、太陽光線はさすがにハワイ島、アッという間
に日焼け。頭から冷水をかぶりながら走る。ここでも、沿道の応援がすごいから、
バテたとき、本当に励みになる。マラソンコースとしては多少アップダウンが
ある程度。ただ、とことんバイクで足を使った後だから、足が動かない。
途中からようやく調子が上がって3時間35分(ランラップ252位)。

(4)最後に
トータル11時間18分(総合526位)。
思い起こせば、昨年はバイクスタート直後に接触されクラッシュ。
修理をしてもらい、それでもダメで結局ホイルを換えて再度走ったけれど、
12時間台。
まあ、それより、よかったが、練習不足でバイクが思った以上に走れなかった
のが、悔いが残る。やはり結果は正直。
来年は10時間台で何とか走りたい。

(余談)
今回は今までで一番少ないトレーニング量での挑戦。
父母が相次いでなくなり法事に追われ、レースまでのトレーニングは例年
の半分以下。不安だらけのスタート。特に、バイクに至っては休日に時折
行っていた、3時間以上のロングライドが4月以降が一回もできずじまい。
おかげでバイクパートでは3時間を超えた辺りでパタっと力がでなくなり、
最初抜いた選手達にもまた抜き返される始末。
 
その他、今回はアメリカは戦争モードに入っていたので、いろいろなことがあった。
 
・まずその開催自体も危ぶまれたが、これは回避。こんな時だからこそ平和の
 象徴であるスポーツイベントを頑張ってやろうという雰囲気だった。
 従って、予定通りの開催を、HPにて選手その他関係者に予め告知。
 
・開会式を兼ねたパーテイでは全員がろうそくを持って、今回のテロで犠牲に
 なった人達を偲んだ。
 
・アメリカ選手の多くは自分のレースウエアに星条旗を縫いつけて走っていた。
 
・制限時間の17時間終了(夜中の12時)と同時にゴール付近では全員が
 手を繋ぎあってマイスイートアメリカ(???題名は自信がない)を歌った
 私はそんな曲の歌詞はもちろん知らないので、歌えない。
 
・空港の警備がすごかった。
 自転車を分解して詰めた大型トランクなど、徹底して開けられてチェック。
 おかげで飛行機は遅れる。途中立ち寄ったホノルルの空港の手荷物
 検査の所では機関銃を背にしたアメリカ兵が何人か立っていた。
 ボデイチェックも一回飛行機に乗るのに2回受けた。
 
そんなこんなで今年もアイアンマンハワイが終了。
暫く休養したら、来年もこれに出場すべく予選会の参加計画を練り、そして、
またトレーニング再開。
 
今回も最後まで読んでいただき有り難うございました

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