第64期経営計画発表会
2020年9月3日(木) 食堂にて
第64期経営計画発表会を行いました。

例年はホテルにて、発表会とパーティを行っていますが、
今年は新型コロナウィルスの感染拡大を懸念し、社内で簡潔に行いました。

来年は、新型コロナウィルスの問題が収束し、
いつも通りの経営計画発表会が出来ることを祈ります。
経営計画書にもあります、社長の言葉を掲載します。
経営計画発表にあたって

 20204月、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が確認された国・地域は117エリアとなり、未曽有のパンデミックを誘発し、感染者数拡大と医療体制危機が深刻です。ほとんどの国・地域において感染地域の封鎖や外出禁止(ロックダウン)、出入国の制限等を強化しました。このため経済活動は一時的に著しく制限され、人々の消費や生産活動に深刻な影響を与えております。まさしく、パンデミックにより「世界経済が同時に凍り付く」という状況に陥りました。国際通貨基金(IMF)の専務理事は、コロナショックによる世界経済への影響予測として、2008年の世界金融危機(リーマン・ショック)より「はるかに悪い」との見解を示し、その見解通り、日本経済も同様に凍り付いたように停止をし、輸送用機器の需要減と、部品サプライチェーンの滞りによるライン停止が長引いただけ、我々の仕事も急激に減少し、休業せざるを得ない状況に追い込まれ、売上額の激しい落ち込みとなりました。また、当社主要顧客は昨年から検査の問題などで生産が低下状態であることに加え、輪をかけてこのような事態となり、一社に依存している弊社は主要顧客の影響を大きく受けてしまう状況となりました。

 上記の新型ウイルスがもたらした変化は、これまで幾度となく発生した金融危機を踏まえ、事態が発生する前に会社の基礎基盤作りをしなくてはならなかったにも関わらず、それができていなかったことに対しての甘さを痛感し、社員の皆さんに心配をかけたことに反省をする重大な出来事です。経営責任者として、その経営責任を負うと共に、しっかりと結果を積み重ねていける組織をつくらなければならないと認識を強くしました。

 それとは逆に、社員の皆さんが危機意識を持ち各々の責任をしっかりと果たし、変化に対して素早い対応ができたことは、会社としての大きな成長を実感できました。

 現在多くの上場企業が、今後の経営を予測しきれず短期計画を断念しているという状況は、将来の世界経済の不確実性を高めています。現輸送用機器業界は、EV開発や5Gの普及による自動運転技術開発など、メーカー一社では単独で開発ができない100年に一度の大きな変革の真只中です。

 この不確実性の中、一社依存度が高い今までと同じ仕事のみを続けていくと、確実に業績は低迷の一途をたどっていき、気が付いた時には取り返すことのできない状況を迎えてしまいます。新たな時代に沿って、お客様の新しい困り事を聞く事ができる能力と解決する能力が備わった企業は、変革に対応でき安定して成長すると考えています。弊社営業もお客様の様々な困り事を聞き入れ、それを解決するために活動を開始しています。徐々にではありますが、管理力も向上してきています。次に我々が身につけていかなければならないことは、様々な問題を解決する能力です。新たな挑戦を成功させていくことが、今期の我々に求められていることです。

 従来からの仕事に対しては、よりプロフェッショナルな知識と、良いものを安定供給する品質保証体制を構築し、お客様から頼られるようなメーカーにならなければなりません。

 頼まれ事は試され事。どんなささいな事であっても、頼まれたことに対して想像以上の結果を出せるよう、問題に対して一つ一つ必死に向き合っていく必要があります。その結果失敗したとしてもそれは、会社の財産となります。逃げずに問題に向き合うことによって自らの成長を促し、その成長は本当の意味での仕事の達成感とお客様の満足につながり企業が発展します。小さな勇気を多く振り絞り、関わる全ての人達の本当の幸せを追求する組織にして行きます。

 この経営計画書は、家族の期待と責任を一身に背負っている社員が安定した生活を築き、常に自己啓発に心がけ、昨年の過ちを正し、お客様に愛され支持される会社を実現するために、数字による目標と方針を明確にし、何をしなければならないか、また、何をしてはいけないかを熱い思いを込めて書き上げたものです。したがって、実行する主役である社員一人一人に実施責任を持っていただきます。

 仕事ができることに日々感謝をし、家族と同僚とともに学び、自分自身に恥じることない行いを通じて、多くのお客様や関係するすべての人達を応援する会社を作ります。

 社長が先頭に立って「言い訳」の最大の敵となり、「成果」の最大の理解者になります。

 ご協力をお願いします。

令和2831

株式会社鈴木スプリング製作所 代表取締役社長 鈴木一史